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パケーラのフラメンコ映画

ベンゴこの「ベンゴ」という映画では、アンダルシアの美しくも血なまぐさいヒターノの物語を、贅沢にもバイラオールのアントニオ・カナーレスが踊らずに演じている。力のあるすばらしい物語であるというだけでなく、当然のように挿入されるフラメンコが一流のアルティスタによるものだから、こちらのほうも楽しめる。

冒頭ではトマティートがフラメンコとアラブ音楽を融合する。こうした試みは以前からよく行われていて、とても相性がいい。歴史的にアンダルシアの音楽はアラブの影響下にある。それに地中海のあたりの音楽は乱暴に言えばどれも似たようなところがある。とにかく、トマティートが驚異的なコンパス感でグルーヴィーにギターを弾く。

もっとも注目すべきなのは終盤に登場するラ・パケーラ・デ・ヘレスのカンテ(歌)だ。フラメンコは世界的に踊りとギターによるエンターテイメントとして受容されているが、この映画でフラメンコに初めて接した人たちならパケーラの強力無比なカンテによって、カンテこそがフラメンコであると当然のように認識するだろう。

死んでしまったパケーラの姿をしっかり記憶にとどめるためにも、見ておくべき映画だ。


フラメンコのオムニバス・アルバム
ベンゴ@映画生活


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