音楽的にカンテを体験する
フラメンコについて書かれた本の多くは文学的だ。それ以外にフラメンコに迫る方法がないということなのだろう。そういうもののなかには興味深いものもあるのだが、役に立つかどうかという観点から見れば、役に立たない。
しかし、ときには文学的なものに頼らずにフラメンコにアプローチしようとする人が現れる。たとえば、1993年にパセオから出版された「新フラメンコ百科―1冊まるごとフラメンコ!」には、『カンテを体験する』という記事があり、そこではカンテとギターを五線譜に書き取るという試みがなされている。
採譜を担当しているのはJ-FLAMENCOのプロデューサーとしても知られるギタリストの加部洋で、シギリージャ、ブレリア、アレグリアスなど14の主な曲種の楽譜が載せられている。すばらしいのはその選曲の良さで、マヌエル・アグヘータ、カマロン、チョコラーテ、テレモートなど大物たちによる名演が取り上げられている。ブレリアはあの「カンタ・ヘレス」の『Fiesta en el barrio Santiago』だ。それぞれ、一部省略されてはいるものの、たいへん貴重で役に立つ情報だ。
もう入手するのは難しいだろうが、図書館で読めるだろう。
| 固定リンク
「書籍・雑誌」カテゴリの記事
- ドン・E・ポーレンのフラメンコ解説書(2009.04.30)
- 音楽的にカンテを体験する(2007.06.28)
- ジプシー・キングスのインスピレーションでフラメンコ・ギターを爪弾く(2004.11.19)
- 東京はフラメンコの教室も衣装も(2004.11.23)
- スペイン語でフラメンコを読む(2004.11.24)


コメント